拠点の目的

九州大学グローバルCOEプログラム「新炭素資源学」は、九州大学と福岡女子大学が連携して申請し、平成20年度に発足しました。本G-COEは、炭素資源の有効利用と地球環境を守る科学技術を2大学8つの専攻で追求し、グローバルな視点で若手研究人材を育成するプログラムです。石油、石炭等の炭素資源は、エネルギー源だけでなく、化学原料として人類の生活になくてはならないものです。2008年夏の原油価格の急騰は、リーマンショックを契機にした世界的な経済危機の前に大幅な価格下落という事態で最高価格の3分の1に低下しましたが、その後じりじりと上昇しています。これは、発展途上国の急激な経済発展に伴う資源の争奪戦、ひいては、枯渇が基本的問題として継続的に存在していることを意味します。石油が幅広い物質文明に広く関与しているのに対し、石炭は地球上に広く存在し埋蔵量も多いことからエネルギー資源として火力発電に用いられています。低質な石炭の不用意な利用は、大気環境汚染源の窒素酸化物、硫黄酸化物などによる越境汚染を生み、また、地球温暖化の原因とされる大量のCO2を発生する、等の問題が身近なものとなり、その解決が求められています。エネルギーをいかにバランスよく、効率的に、環境負荷なく作り出し、快適な人間生活を維持するのか?さまざまな解が世界中で模索されている中で、本G-COEは、次世代の環境負荷なき社会を作るために、その極限までの炭素資源有効利用科学技術の開発と、低消費エネルギー社会を実現する炭素資源由来の材料開発を推進し、先端研究を通じて未来戦略の立案と現実的な問題を解決する若手人材を育成することにより、その解決を図ろうとしています。